公害防止(大気)大気概論の「植物への大気汚染物質の影響」に関する覚えるポイントをまとめました
植物毒性による大気汚染物質の分類
①毒性が強い:数ppb~数十ppbの濃度で被害が発生
大気汚染物質 | 植物被害 |
---|---|
ふっ化水素 | 葉の先端・周縁枯死 クロロシス 落葉がみられる |
四ふっ化けい素 | ー |
塩素 | 葉脈間等漂白斑点 落葉 |
PAN | 葉裏面の金属光沢現象 |
エチレン | 果実の成熟や開花の促進 落葉・落果 |
オゾン | 葉脈間斑点 |
②毒性が中程度:数百ppb~数ppmの濃度で被害が発生
大気汚染物質 | 植物被害 |
---|---|
二酸化硫黄SO2 | 葉脈間不定形斑点 生育抑制 早期落葉 |
三酸化硫黄SO3 | ー |
硫酸ミスト | ー |
一酸化窒素NO | ー |
二酸化窒素NO2 | 葉脈間の白色・褐色 不定形斑点 |
③毒性が弱い:数十ppm~数千ppmの濃度で被害が発生
- ホルムアルデヒド
- 塩化水素
- アンモニア
- 硫化水素
- 一酸化炭素
植物被害のタイプ
分類

各被害について
急性被害
植物が比較的高濃度の大気汚染物質に比較的短時間暴露されて被害を受けて、最終的には成長低下や減収が引き起こされる場合
慢性被害
比較的低濃度(ppm)の汚染物質に生育期間中にしばしば暴露されて成長不良状態になり、比較的径濃度のクロロシス症状を示し、成長低下や減収をもたらす
不可視被害
比較的低濃度(ppb)の汚染物質を長期間にわたって吸収し、被害兆候を現すまでには至らないが、生理・生化学的被害を受けて生育不振となり、ひいては成長や収量に悪影響を及ぼす
感受性が高い植物
汚染物質 | 感受性の高い植物 |
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オゾン | アサガオ ホウレンソウ トウモロコシ サトイモ たばこ |
二酸化硫黄 | オオムギ ライムギ アルファルファ コスモス ホウレンソウ ヒマワリ |
ふっ化水素 | グラジオラス コケモモ ソバ サクラ チューリップ |
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